こんにちは、FPの詠子です。今日は「セルフメディケーション税制、上限88,000円を超えたらどうなる?」という疑問にお答えします。
対象医薬品をたくさん購入した年、「所得控除額はどこまで増えるんだろう?」と気になりますよね。今日は、上限額の仕組みと注意点を整理します。
🧮 所得控除額の計算式をおさらい
セルフメディケーション税制の所得控除額は、次の式で計算します。
所得控除額 =(対象医薬品の購入費の合計額 − 補てんされる金額)− 12,000円 (上限88,000円)
※ここでの「所得控除額」は所得から差し引かれる金額であり、実際に安くなる税金の額とは異なります。実際の税金の軽減額は、この所得控除額に自身の所得税率・住民税率をかけて計算します。
つまり、対象医薬品の購入費が12,000円を超えた部分が控除の対象になり、その上限は88,000円と定められています。
📊 上限に達する購入額の目安
所得控除額が上限の88,000円に達するのは、対象医薬品の購入費が「12,000円+88,000円=100,000円」に達したときです。つまり、1年間の対象医薬品購入費が10万円を超えると、それ以上いくら購入額が増えても所得控除額は88,000円のまま頭打ちになり、変わりません。
購入費50,000円の場合
所得控除額 38,000円
購入費150,000円の場合
所得控除額 88,000円(上限)
⚖️ 上限に達しそうなら、通常の医療費控除も検討しましょう
対象医薬品の購入費だけで10万円を超えるほど市販薬を活用している方は、実は通常の医療費控除を選んだ方が有利になる可能性が非常に高いです。
なぜなら、通常の医療費控除であっても「治療目的で買った市販薬の購入費」は問題なく医療費に含められるためです。通常の医療費控除は「10万円を超えた部分(所得200万円未満の人は所得の5%を超えた部分)」が引かれ、上限は200万円まであります。市販薬の購入費だけで10万円を超えているなら、通常の医療費控除を選べば上限88,000円の縛りがなくなり、より多くの控除を受けられるケースがあります。
確定申告の際は両方の制度で試算し、所得控除額が大きい方を選ぶのがおすすめです。ただし、一度どちらかで申告を済ませてしまうと、後から修正(更正の請求など)をして別の制度へと選択を変更することはできないルールになっているため、申告前のシミュレーションが極めて重要です。
🔍 両方の制度で試算してみましょう
対象医薬品の購入費が多い年こそ、事前の試算が大切です。
🎀 まとめ
セルフメディケーション税制の所得控除額は88,000円が上限で、対象医薬品購入費が10万円を超えると、それ以上は増えません。購入費が多い年は、通常の医療費控除の方が有利になる可能性もあるので、両方で試算してから選ぶようにしましょう。
📚 参考文献