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こんにちは、FPの詠子です。今日は「医療保険の給付金が医療費より多かったら、他の病気の医療費から引くべき?」という疑問にお答えします。

医療保険に加入していると、実際の入院費用より多くの入院給付金を受け取れることがあります。「じゃあ、余った分は別の通院費や歯医者代から引かなきゃいけないの?」というご相談をよくいただきます。今日は、この「相殺ルール」をはっきりさせていきましょう。

💡 知っておきたい基本
医療費控除は、本来「税金がかかる対象の金額(所得)を引き下げる制度」です。仕組みの全体像は、まず医療費控除とは?基本の仕組みで詳しく解説しています。 また、分からない用語が出てきたら、医療費控除の用語集もあわせてご覧ください。

✅ 結論:他の医療費から差し引く必要はありません

国税庁は、この点について明確な見解を示しています。保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引き、引ききれない金額が生じても、他の医療費からは差し引きません。

🧮 具体例で確認しましょう

例えば、次のようなケースを考えてみます。

入院費用

15万円

入院給付金

20万円

この場合、入院給付金20万円のうち、入院費用15万円を上回る5万円は「引ききれない金額」になります。もし同じ年に歯科治療費として別途10万円を支払っていたとしても、この余った5万円を歯科治療費から差し引く必要はありません。歯科治療費10万円は、そのまま全額を医療費控除の計算に含めることができます。

※なお、この「引ききれなかった5万円」自体は、所得税法上で非課税所得として扱われるため、個人の「儲け」として別途確定申告する必要もありません。

⚠️ 「保険金が医療費より多いから控除は使えない」は誤解です

「入院給付金が入院費を上回ったから、今年はもう医療費控除の申請はできないな」と諦めてしまう方がいますが、これは大きな誤解です。確かにその入院にかかった医療費についての控除額はゼロになりますが、それ以外の医療費(別の通院費、歯科治療、市販薬代など)は、給付金の有無に関わらず通常通り医療費控除の対象になります。「保険金を多くもらったから関係ない」と早合点せず、その他の医療費をしっかりと合算してみることが大切です。

🔍 それぞれの医療費でいくら戻るか確認しましょう

給付金で相殺しきれた医療費とそれ以外の医療費を分けて捉え、実際の税金がいくら軽減されるか確認してみましょう。

🌸 医療費控除シミュレーター 🌸

給付金で相殺された医療費を除いた、それ以外の医療費(歯科・通院費・市販薬代など)の合計を入力するだけで、所得税・住民税それぞれの概算軽減額を確認できます。

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🎀 まとめ

医療保険の給付金が医療費を上回っても、その差額を他の病気やケガの医療費から差し引く必要はありません。引き算は、あくまで「その給付の対象になった医療費」の範囲内だけで完結させます。給付金がカバーした治療以外の医療費はすべて通常通り控除の対象になりますので、諦めずに計算してみてくださいね。


📚 参考文献